アルゼンチン代表のリオネル・メッシが21世紀のみならず、サッカーという競技の歴史全体の中でも最高の選手の一人であるという意見について、異論があるサッカーファンはそう多くないだろう。
しかしながら、現在活躍するアメリカにおいてはまだ「最高の選手」ではない。この理由について、イギリス国営メディア『BBC』が23日に解説した。
2023年にパリ・サンジェルマンからアメリカMLSのインテル・マイアミに移籍したメッシ。
移籍後はW杯優勝の功績から自身8度目となるバロンドールを受賞したほか、2024年にはリーグ戦19試合出場20得点10アシストという驚異的な活躍で、クラブのリーグ史上最多勝点記録に大きく貢献するなど、新天地アメリカでも素晴らしい活躍を見せてきた。
それでも、クラブが獲得したタイトルは2024年のリーグ戦の勝点によって決定するサポーターズ・シールドのみであり、ポストシーズンのタイトルであるMLSカップは未だ獲得に至っていない。
一般的にアメリカのスポーツ界では、リーグ戦における優勝よりも、ポストシーズンにおけるタイトルが最大の栄誉とされている。
例えば、野球のメジャーリーグにおいては地区優勝のタイトルよりも、ポストシーズンのプレーオフを勝ち抜くことで到達するワールドシリーズが最も価値あるタイトルである。そのため、昨年ワールドシリーズを制したドジャースの大谷翔平、山本由伸らは「2024年のアメリカで最高の野球選手」であると言える。
マイアミはメッシのみならず、ルイス・スアレス、セルヒオ・ブスケツ、ジョルディ・アルバなど、リーグでも最高峰の選手が揃っており、リーグ優勝のみならず、MLSカップのタイトルの獲得が至上命題とされているクラブである。
キャリア中盤以降はMLSの複数クラブで活躍した元マンチェスター・シティのブラッドリー・ライト=フィリップスは、MLS Apple TVにおいてメッシに厳しい意見を送っている。
「アベンジャーズを結成してMLSカップを勝ち取らないなんてありえない」「優勝するのは非常に難しいことは理解している。そして、彼らがここで過ごす時間は成功に満ちているだろう。だが、カップを勝ち取れなければ、我々は相応の判断を下すつもりだ」
メッシも大谷翔平も1位じゃない!1年あたりの世界最高給アスリート王
マイアミは現在メッシの活躍もあり、プレーオフ一回戦でナッシュビルに先勝している。このままMLSカップを優勝し、アメリカでも偉大なレガシーを残すことができるだろうか。