川崎フロンターレが中国の逸材に興味を示しているという。
中国メディア『網易新聞』は27日、「中国サッカーの暗黒を切り裂く稲妻のように走った」という書き出しで、中国1部の上海海港に所属する同国代表の19歳MFクアイ・ジーウェン(蒯紀聞)にJ1川崎フロンターレとスコットランド1部のセルティックが興味を示していると伝えた。
2006年生まれのクアイは、上海海港の下部組織出身で、攻撃的MFやウィングのポジションを主戦場としている。
今年2月に中国で開催されたAFC U-20アジアカップでは、4試合で2ゴール1アシストを記録。今季は元J1横浜F・マリノスのケヴィン・マスカット監督のもとで急成長している。
今年7月のE-1東アジア選手権でA代表デビューを飾り、2試合に出場。中国代表の将来を担う選手として期待されている。
同メディアは、クアイのプレースタイルについて「国内の育成から生まれる粗削りなタイプではなく、異彩を放つ存在。筋骨隆々ではないが、年齢以上のサッカーIQを持ち、肉弾戦に頼らず、精度の高いパスと絶え間ない運動量で試合を支配する」と紹介した。
また同メディアは、クアイが川崎を選んだ場合の将来性についてこのように解説している。
「川崎を選べばーーアジア最高峰の舞台に立てる。テクニカルなJリーグは中国とのギャップが小さく、早期の順応が可能。何より、安定した出場機会が期待でき、若手にとって最高の環境となる」
セルティックを選択した場合は「強烈なフィジカルと高速展開のスコットランドは、これまでにない試練になるだろう」と前置きし、「そこで出場機会をつかめば、欧州で飛躍できる可能性は計り知れない」と論じた。
冬の移籍市場での海外移籍の可能性もあるとのことで、同メディアは「クアイ一人に中国サッカー復活の希望を託すべきではないが、彼の存在と今回のチャンスは、確かに一筋の光を示している」と期待感をあらわにしている。