イタリア・セリエAのパルマでプレーする日本代表GK鈴木彩艶。
加入1年目となった昨シーズン、チームは16位と苦しんだが、彩艶は個人として評価を上げ、『Transfermarkt』による市場価値は2000万ユーロ(約34.7億円)に跳ね上がった。
ビッグクラブ移籍が噂された今シーズンもパルマに残留した23歳の守護神は、確かな活躍を続けている。
19日のジェノア戦では絶体絶命のピンチを救うPKセーブで、数的不利のチームに勝点1をもたらした(0-0の引き分け)。
パルマは25日の第10節コモ戦もスコアレスドローとなり、彩艶は今シーズン3度目のクリーンシート(無失点)を記録。
元スペイン代表MFセスク・ファブレガスが監督として率いるコモがボール保持率71%を記録するも、パルマの被枠内シュートは2本。彩艶の現地評価は、6~6.5だった。
『Sport Parma』によれば、セスク監督は試合後にこう話していたという。
「今日は予想とは違った試合だった。パルマは(守備に)下がって、待ち構えていた。勝てない時に負けないことが大事だ。
彼らの動きは、鈴木からのロングボールとパトリック(・クトローネ)のクロスバーを軸にしていた」
セスク監督は現役時代にはスペイン代表として110試合に出場し、2010年にはW杯優勝も経験している。
アーセナル、バルセロナ、チェルシーなどで活躍した世界的パサーだった同氏から見ても鈴木のロングキックはパルマの武器になっているようだ。鈴木はゴールキーピングだけでなく、飛距離の出るロングフィードも得意とする。
なお、クトローネは、コモからパルマにレンタル中の27歳FW。この日はパルマのロングスローからクトローネが放ったヘディングシュートがクロスバーを直撃するシーンがあり、セスク監督はそのようなプレーに言及していたようだ。